手話言語法の法制化を!

2018年5月8日

〜(仮称)手話言語法制定を求める意見書が可決されました

 9月議会初日に、「(仮称)手話言語法制定を求める意見書の提出について」の請願が全会一致で採択され、これを受けて国への意見書が提出される運びとなりました。
 この請願は、小平市聴覚障害者協会から出されたもので内容は、手話が日本語と対等な言語であることを広く国民に広め、あらゆる場面での手話による情報の提供などが行われ、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べるようにすること、手話を言語として普及、研究できるよう(仮称)手話言語法を早急に制定するよう国に意見書を提出してくださいというものです。
 ご承知のとおり、手話は聴覚障がい者の重要なコミュニケーションの手段です。ところが日本では、法的には言語として認められておらず、教育においても口の動きを読み取る口話法教育が中心で昭和初期からはろう学校での手話の使用が禁止されてきたという歴史があります。請願者の方の経験談によると、学校だけでなく、生活の場である寄宿舎でも友だち同士手話で話すことが禁じられていたので、先生がいないところで、こっそり手話を使っていたとのこと。耳の聞こえない人がどうすれば、スムーズにコミュニケーションをとれるのかという発想ではなく、あくまでも障がい者が健常者に合わせるという形での教育が続いてきたということなのでしょう。現在では、ろう学校に手話が導入されるようにはなりましたが、正式な教科としての「手話」の授業はなく、また手話を使って全ての授業が行われているわけではないそうです。
 口話法は、健常者が話す口の形やのどの振動からことばを覚えるというものでとても難しく習得するのに時間がかかるにも関わらず十分に伝わらず、授業がよく理解ができない、先生やろう児との自由なコミュニケーションが妨げられる、また社会に出たときに通用しない場合もあり、学力や社会性の発達にも重大な影響があると指摘されています。ろう児が手話をきちんと学び、自由にコミュニケーションがとれれば、先生の話す内容もよく理解でき、周囲との会話もスムーズになり、発達に大きく貢献するとの当事者のみなさんの主張はもっともなことです。

 2011年に成立した改正障害者基本法では、言語に手話が含まれることが明記され、障害者総合支援法では地方自治体に対して、手話通訳派遣事業を実施することを義務づけています。 ところが、さまざまな場面で手話による情報保障、手話に対する正しい知識の啓発について定める法律はまだありません。また、障害者総合支援法も手話通訳者を派遣できる範囲を市町村の判断に任せているため、派遣の範囲が市町村の財政状況によって違うという課題もあり法整備を求める当事者の運動が展開されています。
 同種の意見書は、東村山市や多摩市などでも出されており、都議会でも可決されています。今年1月には日本も障害者権利条約に批准しています。これを機にろう者が生きやすい社会を目ざし、ろう者、そして健常者とのコミュニティの手段としての手話を言語として位置づけ、広く浸透させるための手話言語法の制定の実現を急がなければなりません。
 小平市を初め自治体から出されている意見書が、国の法制化を促す力となることを強く望みます。